ミャンマー人の特徴とタブー|喜ばれることや舌打ちの意味も紹介
この記事のサマリ
ミャンマーで特に気をつけたいのは、人の頭にさわること、足の裏を人に向けること、左手で物を渡すこと、パゴダ(仏塔)に靴や靴下をはいたまま入ることです。
みんがらーばー!MyandemyのTsuzumiです!
近所の子どもに「えらいね」と頭をなでる。日本ではほほえましい場面ですよね。しかしながら、ミャンマーでは少し気をつけたい行動です。ミャンマーでは、頭は体の中で特に大切な場所とされているからです。このようにミャンマーでは日本とは違う決まりがたくさんあります。特に気をつけたいのは、人の頭にさわること、足の裏を人に向けること、左手で物を渡すこと、パゴダ(仏塔)に靴や靴下をはいたまま入ることです。本日はMyandemyスタッフから実際に聞いた情報も含め、ミャンマーの人の特徴や大切にしていること、そして「ミャンマーで気を付けたいこと・タブー」を紹介していきます。
1. ミャンマー人の特徴と大切にしていること
ミャンマーでは様々な少数民族が暮らす中でそれぞれが自分たちの民族を大切に思う気持ちがあります。政府が定めたのは135の民族ですが、その区分よりもより小さな単位での民族的特徴や意識、文化が大切にされています。例えば、儀式や祭りが少数民族ごとに今も行われています。加えて、毎月のようにその月にちなんだ宗教・精霊信仰に基づいた祭りも開催されています。
また、多くの人が仏教を信仰しており、「ဒါန」(ダーナ)といわれる「施し」をすることが功徳を積むためのあらゆる善行の基本であるという仏教の教えを大切にしています。
この考え方がミャンマーの人のおもてなし精神や寄進、ထမင်းစားပြီးပြီလား။(ご飯もう食べた?)というあいさつにつながっているという考え方もあります。
反対に、すすめられてもすぐには受け取らないという精神もあるそうです。ミャンマー語には「အားနာ」(アーナー)という言葉があり、相手に迷惑をかけたり気まずい思いをさせたりしないよう、遠慮する気持ちを表します。一度断られても、遠慮しているだけということもあります。ただ、托鉢やお布施を受ける出家者は別です。
2. ミャンマーで気をつけたいタブー
ミャンマーには日本にはないタブーがたくさんあります。
①頭・足・左手の扱い
ミャンマーでは、頭は体のいちばん高いところにある、特に大切な場所とされています。人の頭に手を置くことは嫌われるので、子どもの頭をなでることもやめましょう。反対に、足は体のいちばん低いところにあり、不浄とされています。足裏を人に向けて座ったり、足で人を指すような仕草をしたりすることは避けてください。仏像や僧侶、年上の人に足を向けないようにも気をつけましょう。また、左手も不浄とされています。物を渡したり受け取ったりするときや握手をするときは、左手ではなく右手か両手を使いましょう。
②タメイン(ထဘီ)の扱い
タメインとは女性用のロンジーのことです。このタメインはミャンマーでは古くから、男性に備わる「ဘုန်း」(ポン、徳や威光のようなもの)を奪うもの、「穢れ」とされてきました。このタブーは今もよく知られていて、パソー(男性用ロンジー)と一緒に洗うことや同じ場所にしまうことはいけないとされています。また、干してあるタメインの下を男性が通ることもタブーとされています。そのため、2021年2月に発生したクーデター後の抗議活動では、同年3月ごろから道路や路地にタメインをつるし、その下を軍や警察が通るのをためらわせる方法もとられました。
③僧侶の近くでのふるまい
仏教社会では出家者は大切な存在です。僧侶の座る場所や僧侶の近くを遠慮なしに通ることはタブーとされています。僧侶の影を踏んだり、僧侶に足を向けたりすることも失礼にあたります。
④戒律への配慮
僧侶は上座仏教で定められた227の戒律を守らなければなりません。対して在家信者は五戒(不殺生・不偸盗・不邪淫・不妄語・不飲酒)を守るよう心がけています。このような身の律し方の違いが在家の出家に対する敬意と功徳の源となります。私たちが戒律を守る必要はありませんが、僧侶が戒律を守れるよう配慮しましょう。例えば、僧侶は女性に触れてはいけないため、女性は僧侶の体に触れないようにします。物を渡すときは、男性に渡してもらうか、ハンカチなどの布越しに渡しましょう。
⑤パゴダでの作法
パゴダや寺院の境内に入る際には靴と靴下を必ず脱いでください。露出の多い服装も避けましょう。また、パゴダを回る際は時計回りに回るのが作法です。反時計回りに回ることは避けましょう。
⑥宗教による食べ物の決まり
宗教による決まりもあれば、同じ宗教でも人によって食べられないものがあったりします。例えばイスラム教徒は豚肉を食べません。仏教徒の中には牛肉を食べない人もいます。現地の人と食事をする際は事前に食べられないものがないか聞いておくのが安全です。ミャンマーの料理については「ミャンマー料理の代表メニュー」で紹介しています。
⑦人前で強く叱ること
人前で叱られることに強く恥を感じる人が多くいます。人前で怒鳴ると、叱られた本人だけでなく、まわりで見ている人も不快に感じることが多いようです。人前で怒鳴ることはせず、個人的に注意するなどしましょう。
3. 「舌打ち」のように聞こえる音の意味
ミャンマーでは舌打ちのような音が聞かれることがありますが、たいていは人に向かって行っているわけではありません。多くは考えこんでいるときや、うまくいかないときに思わず出る音です。日本の舌打ちのように、相手への不満を表しているとは限りません。ただし、動揺したときやいらだったときに出ることもあるので、気になるときは本人に聞いてみましょう。
4. ミャンマーの人に喜ばれること
ミャンマー人は世話好きで食事に招くのを好む人が多くいます。一緒に食事をしたり、誘いについていくのも大切です。また、少しでもミャンマー語を使ってみると喜ぶ人も多いです。挨拶や感謝の言葉だけでもぜひ使ってみましょう!くわしくは「ミャンマー語のあいさつと基本フレーズ」をお読みください。
5. ミャンマー人の名前と呼び方
ミャンマー人にとっては血縁関係に基づいた相互扶助関係に加えて地縁的人間関係も大切です。そのため、家族ではない人にも親族名称を使って呼びかけることが多いです。例えば、自分より年上の人のことをお兄さんを意味するအစ်ကို(アコー)や、お姉さんを意味するအစ်မ(アマー)などと呼んだりします。つまり、本当の兄や姉でなくても、年上の人を「アコー」「アマー」と呼ぶのです。親しい間柄でなくても使える、ふつうの呼びかけです。また、仏教的観念から人と人とのつながりを偶然とはとらえず、親しくなった人とは前世からの縁があると考える人もいるそうです。人の名前の前には敬称もつけて呼びます。年上や目上の人には、男性ならဦး(ウー)、女性ならဒေါ်(ドー)をつけます。第3代国連事務総長の「ウ・タント」の「ウ」も、この敬称です。同年代の男性にはကို(コー)、同年代や年下の女性にはမ(マ)をつけます。なお、ミャンマー人には姓(名字)がありません。日本で書類を書くときなどは、どこまでを名前として書くか本人に確認しましょう。
6. 日本で嬉しかったこと・困ったこと
嬉しかったこと
日本の治安はとてもよく、女性が夜1人で出かけても安全であることがうれしいそうです。また、注文してからものが届くのが早く助かるとの声もありました。
100円ショップも安くて何でもあるので人気だそうです!
困ったこと
ミャンマーに比べて物価が高いことが挙げられます。また、日本はフルーツも高いため、母国とのギャップを感じてしまう人が多いそうです。加えて、日本は夏は暑く、冬はとても寒くなるため、その気候の変動に適応するのに苦労する人も多いそうです。ミャンマーもとても暑いのですが、いちばん暑い3〜5月は日本の夏ほど湿度が高くないため、暑さの質も異なります。また、場所にもよりますが、ヤンゴンなどは冬でも氷点下になることがないため、氷点下になる日もある日本の寒さ対策に苦労するそうです。
よくある質問
ミャンマー人は英語を話せますか?
人によります。英語を学んだ人や、都市部の若い世代には話せる人もいますが、ふだんはミャンマー語やそれぞれの民族の言葉を使うため、話せない人もいます。
ミャンマーの人はみんな仏教徒ですか?
約9割が仏教徒です(2014年の国勢調査)。ほかにキリスト教徒やイスラム教徒もいます。また、仏教とあわせて精霊(ナッ)を信仰する人も多くいます。それぞれの宗教に独自の決まりがあるので注意しましょう。
ミャンマー人に年齢を聞いても失礼になりませんか?
日本人よりも抵抗がない人が多いそうです。
ミャンマーの人はなぜ日本に来るのですか?
技能を身につけるためや、仕事・留学のために来る人が多くいます。くわしくは「ミャンマーはどんな国?基本情報まとめ」をお読みください。
終わりに
ミャンマーの人と接するときに特に気をつけたいのは、次の3つです。
- 頭や足、左手の扱いに気をつける
- パゴダでの作法に注意する
- 宗教による配慮
とはいえ、感じ方は人によっても違うので、迷ったときは本人に聞いてみるのが一番です。ただ、事前に決まりや気を付けるべきことを知っておくことは重要でしょう。大切なのは、相手の文化を知ろうとする気持ちです。まずは「ミンガラーバー」の一言から、声をかけてみてはいかがでしょうか。
本日も最後までお読みいただきありがとうございました。次回もお楽しみに!ကျေးဇူးတင်ပါတယ်ရှင့်။
参考文献(8件)
書籍
- 綾部恒雄・石井米雄編(1994).『もっと知りたいミャンマー』第2版.弘文堂.
- 今井昭夫・東京外国語大学東南アジア課程編(2014).『東南アジアを知るための50章』.明石書店.
Webページ
- 外務省(2026). 「ミャンマー 風俗、習慣、健康等」.外務省 海外安全ホームページ. https://www.anzen.mofa.go.jp/m/mbmannerhealth_018.html. (2026-11-02)
- Department of Population(2016). 「The 2014 Myanmar Population and Housing Census: The Union Report: Religion」.UNFPA Myanmar. https://myanmar.unfpa.org/en/publications/union-report-volume-2c-religion. (2026-11-02)
- Global Voices(2021). 「Myanmar’s anti-coup protesters include DIY shields, women’s sarongs in their defensive arsenal」.Global Voices. https://globalvoices.org/2021/03/18/myanmars-anti-coup-protesters-include-diy-shields-womens-sarongs-in-their-defensive-arsenal/. (2026-11-02)
- Cultural Atlas(n.d.). 「Myanmar (Burmese) - Etiquette」.Cultural Atlas. https://culturalatlas.sbs.com.au/myanmar-burmese-culture/burmese-myanmar-culture-etiquette. (2026-11-02)
- Cultural Atlas(n.d.). 「Myanmar (Burmese) - Communication」.Cultural Atlas. https://culturalatlas.sbs.com.au/myanmar-burmese-culture/burmese-myanmar-culture-communication. (2026-11-02)
- Cultural Atlas(n.d.). 「Myanmar (Burmese) - Naming」.Cultural Atlas. https://culturalatlas.sbs.com.au/myanmar-burmese-culture/burmese-myanmar-culture-naming. (2026-11-02)
Myandemy Japanについて
Myandemy Japan株式会社は、日本で学び、働きたいミャンマーの若者を支援する会社です。日本語を学ぶだけで終わらせず、その力を留学や就職といった次のステップにつなげることを目指しています。主な事業は、キャリア支援アプリ「myandemy.ai」の開発・運営、学習者のレベルに合わせたオンライン日本語授業、進学先の学校選びから出願準備までを伴走するキャリアコーチングです。また、ミャンマーの料理や衣装などを体験できる文化交流イベントも企画し、日本の方にミャンマーを身近に感じてもらう活動にも取り組んでいます。また、その経験を、企業の営業・マーケティング・事業開発にも活かしています。
